私が選んだ3月のトピックス AZスーパーセンター阿久根店の活力
■テレビ朝日のお昼の番組(大和田獏氏がキャスター)でAZスーパーセンター阿久根店の紹介を行っていました。私は初めて拝見するお店だったのですが、ネットで調べると何度かテレビでも取り上げられているようです。
■テレビの数十分間の紹介ですから情報は限られていますが、とても元気のある地域に密着した優れたお店であることが伺えました。場所は鹿児島県阿久根市にあり、商圏人口27,000人という(世帯では1万強でしょうか?)小さな町に、2万㎡(約6,000坪)という大きなお店で、年商100億以上とのことです。
■私が感心したのは社長、牧尾英二氏の哲学に基づいて商いを行っておられることでした。それはお題目ではなく具体的に様々な形で実行されており、それがお客様に認められ繁盛していることです。県外からも多くの方が訪れられる様子が紹介されていました。
■店長さんも若い女性で、社長の考えを実行することに躊躇は見られません。自信を持ってイキイキと店内を紹介されていました。その魅力のポイントを番組からメモしたものをいくつかご紹介しましょう。
■①35万アイテムという品揃えです。大阪梅田のヨドバシカメラさんが同じぐらいの面積で50万アイテムといわれています。選択の基準は年間2から3個しか売れないものまで品揃えをするという。風呂釜やだるまが紹介されていました。また醤油を例に他の一般的なスーパーの5倍の品目にあたる約260種を、陳列面積の大きさは変えず、1品目あたりの在庫を少なくしてフェイスをつくっておられる様子が解説されていました。ここでもナショナルブランドだけでなく地域で生産される銘柄を販売数量にかかわらず要望があるので置いておられます。
■②魚の鮮度を追求した品揃えの実現。地元の魚市場と直接取引を行い、毎日1日3回のセリに出て、新鮮な魚を調達する模様も紹介されました。目利きのある責任者がおられて、鮮度と価格の安さを実現する要因がわかりました。ちなみにAZさんでこの魚市場の十分の一を仕入れて販売されるそうです。
■③取引先約1,000社のうち半分の500社を地元鹿児島県の業者で占めているとのことです。当然の事とは言えツボを押さえた政策です。
■④AZという店名はAからZまで何でも揃う店という社長の哲学に基づいています。風呂釜やだるま、だけではなく車も販売されています。お店の横幅が200m、奥行きが100mであることを利用し、店外の一角に大量の車が展示されています。こんなところで売れるのかと思いきや、月に150台も販売するとのことです。
■⑤24時間営業。夜の9時から午前1時ごろまでの客数も多いとか、ドンキホーテさんを思い起こしました。ドンキホーテさんは都心繁華街型の出店が主ですが、こんな地方でも人々の生活スタイルは変化しているのか思いました。
■⑥60歳以上と身障者のお客様には購入後、レシートを専用のカウンターに持参すればその場で消費税分5%が厳禁返金されるという仕組みがあること。インタビューを受けたお客様の喜ぶ声が紹介されています。得したような気分になる人間の心理にそった政策です。
■⑦車で移動できないお年寄りのために、送迎バスが用意されています。片道100円ないし150円で自宅前まで送ってくれます。重い荷物は運転手さんが自宅内へ運んでおられる様子が紹介されていました。これもありがたいサービスです。
■以上が限られた時間で紹介された内容です。途中から思い立ってメモをいたしましたので漏れや誤謬があるかもしれませんが、お気づきの方があればご指摘下さい。
■このニュースを取り上げた理由は、あまりにも経済的な厳しさと企業業績の悪化を伝えるニュースが多い中、ようやく元気な企業やビジネスを紹介しようというマスコミの動きに賛同するからです。このニュースは2月6日(金)のものです。同じく好業績のマクドナルドの要因が紹介されたりしています。
■悪いニュースに目を向けるだけでなく、自分たちが生き抜くためにヒントとなる情報に目を向け、その本質を掴み、そして自分たちにとって必要なものは何かを考えることが重要なときです。
- 登録日時
- 2009/04/02(木) 10:48